「パニックを起こしやすい」「長時間の集中が持続しない」「マルチタスクが極度に苦手」——。
生きづらさを抱える私たちが会社や社会で生き残るための強力な武器となるのが、国家資格などの「目に見える実績」です。今回は、かつて私が午後試験で13点足らずに不合格となった「応用情報技術者試験」に、1年越し・2度目の挑戦で合格した際のリアルな戦略と勉強法を公開します。
なお、ITパスポートや基本情報・応用情報といった情報処理技術者試験は、近年のデジタル化や試験制度の見直しに伴い、今後さらに試験形式や立て付けが再編・変更されていく(現行の形が変わっていく)流れにあります。「制度が変わって難易度や形式が変わる前に、取れるうちに省力化して勝ち取る」という視点でも、ぜひ参考にしてみてください。

1. 受験時のスペックと合格時のデータ
まず、私が2度目の受験(令和4年春期)で合格した際の実績と状態は以下の通りです。
【受験時のステータス】
・年齢:アラフォー(30代)
・職業:ユーザー企業のWeb・IT担当(実務で一部関連業務あり)
・所持資格:ITパスポート、日商簿記2級(基本情報は未取得)
・受験回数:2回目(1回目の不合格から1年ぶり)

【合格時の得点結果】
・午前得点:63.75点(ギリギリ通過)
・午後得点:67.00点(前回より20点アップ!)

午前は過去問暗記で省力化しつつ、思考力が必要な午後試験で20点アップさせることができたのが勝因でした!
2. 合格までに要したリアルな勉強時間(約195時間)
一般的に、応用情報技術者試験の合格に必要な勉強時間は200時間〜500時間と言われています。私が合格までに費やした実際の勉強時間は以下の通りです。
【総勉強時間:194.75時間】
・1回目(不合格):103.75時間
・2回目(今回合格):91.00時間
(※内訳:午前対策 40.75時間/午後対策 50.25時間)
基本情報技術者を持っていなかった私ですが、日頃の業務(Web運営や業務フロー調整)でかすっていた知識と、日商簿記2級の知識が多少アドバンテージになりました。
特性上、だらだらと長時間の勉強を続けると脳がフリーズしてしまうため、「午前の単純暗記は隙間時間」「思考力を使う午後はまとまった時間」と完全にメリハリをつけて対策しました。
3. 発達障害・脳の負荷を減らす具体的な勉強法
① 午前対策:スキマ時間の過去問アプリ一択(累計5,600問)
午前問題は机に向かって勉強しませんでした。神サイトである「応用情報技術者試験ドットコム」の過去問道場を使い、通勤電車や就寝前のスキマ時間だけで回しました。
- 1回目:約3,600問(四段)まで実施
- 2回目:累計5,661問(六段)まで実施
結果は63.75点とギリギリでしたが、午前は「60点以上取ればOK」と割り切り、脳の省エネを図りました。
② 午後対策:使ったテキストと過去問の回し方
午後対策では、以下の書籍(過去問集)を活用しました。
- 『キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者』(辞書代わりに利用)
- 『応用情報技術者 午後問題の重点対策』(選択予定の科目を2〜3周)
- 『応用情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集』(直前4回分を1〜2周)
最初は解説を読んでもさっぱり分かりませんが、そこでフリーズせずに「分からない部分があっても時間を区切ってどんどん前に進む」のがポイントです。全体像が見えてくると、後から脳内で点と点が繋がって理解が深まります。
4. 2回目受験で効果絶大だった「環境調整と生存戦略」4選
ただ勉強するだけでなく、パニックや集中力切れを起こさないための「戦略的な工夫」を4つ実践しました。
① 午後科目を「得意・実務連動」だけに極限まで絞る
全範囲を真面目に勉強しようとするとマルチタスクで脳が爆発します。私は最初から以下の6科目に絞り込みました。
1. 情報セキュリティ(必須)
2. 経営戦略(簿記知識&実務企画が活きる)
3. ITサービスマネジメント(日頃の業務運用に近く想像しやすい)
4. プロジェクトマネジメント(社内折衝の経験がそのまま使える)
5. システム監査(文章読解・論理思考メイン)
6. 組込みシステム開発(予備として準備)
自分の馴染みがある科目、文章読解で逃げ切れる科目に絞ることで、学習コストを大幅に削ることができます。
② 段階的に「150分耐えられる体」を作るタイムアタック訓練
過集中や集中力切れを起こしやすい特性があるため、本番の150分(午後試験)を耐え抜くためのトレーニングを行いました。
- 初期:30分で1問解く
- 中期:1時間で2問解く
- 直前期:1.5時間で3問解く
このように少しずつ脳の持久力を慣らしていった結果、本番でもパニックにならず制限時間内に5問を解ききることができました。
③ 「ホテル缶詰合宿」で強制的に誘惑を遮断する

自宅には誘惑や雑音が多く、脳のプレッシャーコントロールが難しいため、試験直前にビジネスホテルに1人でお泊まり(缶詰勉強)を敢行しました。
費用はかかりますが、「お金を払ったんだからやらなきゃ」という適度な強制力が働き、雑音のない無菌室のような環境でひたすら過去問に集中できました。大浴場や美味しい朝食で息抜きもできたため、メンタルを最高の状態に整えることができました。
④ 試験当日に「脳のピーク」を合わせる体調管理
試験前日の金曜日に有給休暇を取得し、金曜・土曜で完全に体調と脳のバイオリズムを試験モードに調整しました。前夜は早めに就寝し、5時間の試験時間に脳のパフォーマンスが最大化するよう徹底しました。
まとめ:環境調整と戦略次第で「手札」は増やせる
午前終了時には「手応えが無さすぎて午後は帰ろうか…」と弱気になりましたが、諦めずに午後を受け切った結果、見事合格を掴み取ることができました。
生きづらさや特性を抱えて働く私たちにとって、資格勉強はただの知識習得ではなく「自分の脳の扱い方(環境調整・集中力のコントロール)を学ぶリハビリ」でもあります。
制度改定などで資格の価値や形式が変わっていく時代だからこそ、自分の得意な領域・戦略を見極めて、省力化しながら「生き残るための手札」を増やしていきましょう!
